9.15オルガヌム体験記

9月15日昼の部「オルガヌムを歌う」に参加された皆さん、お疲れさまでした。

安邨先生のご指導のもと、オルガヌムを歌うという初めての体験をしました(ちなみに筆者は合唱経験の浅い音楽の素人です)。その素人の素朴な感想をここに書いてみたいと思います。

「響きの中にことばが浮いている」
中世の修道院で、静寂の中修道僧たちが静かに祈りを捧げている場面を想像すると、その意味することがわかるような気がします。祈りが自然に抑揚をもち、複数の声が重なり響き合い、文字通り調和のとれた音の重なりが生まれ、それが聖堂の高い天井に響き渡ります。現代の私たちは同じ条件でそのような至福のハーモニーを得ることはできなくても、合唱の中でそれに近い経験をすることができるということを知りました。他の人の声をよく聞き、響きを受け止め、その響きの海の中に入っていくということです。

オルガヌムを歌う
主声部の5度下を重ねて歌うだけでも美しいハーモニーが響きますが、主声部に1度⇒4度⇒1度と重ねていくと、同じ音から発して二つの声部が次第に離れていって4度のところで衝撃のハーモニーを作り(先生によればこの4度がシビれるのです!)そしてやがて同音になって収束します。
でもこんなのは序の口で、やがて重ねる側のオルガヌム声部が上になって、どんどん加工され複雑になっていきます。最後には私たちが主声部を歌い、先生がその上に華麗なオルガヌム声部(あまりに華麗で私には民族音楽のように聞こえました)を重ねて歌うこともしました。

ハーモニーを感受する
ハーモニーというのは、耳を開き感覚を研ぎすまして響きの洪水の中に身を任せること、そのように感覚と脳と身体全体が感受するものだということを実感しました。うまくいけば頭蓋骨の中で複数の音が共鳴して、骨が震え脳髄が痺れるような感覚が味わえます。あの美しくてせつない「4度の響き」です。

その他音符や楽譜の誕生のこと、自然倍音のことなど、本当に中身の濃い内容で全部を書ききれませんが、私の心にいちばん残ったことはここに書いたようなことでした。ポリフォニー(つまりは合唱)の原点であるこのオルガヌム体験の素晴らしさをより多くの人に味わっていただきたく、また日にちを設けてワークショップを行いたいと思っています。(天野記)




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研究会といってもアカデミックな研究をするためではなく、西欧ルネサンス期のポリフォニー曲を歌う機会をより多く持つために作られました。
基本的に、講師を招いてワークショップ形式で行い、一回で最低1曲は仕上げることを目指します。

複数の旋律が絡み合い呼応し合うポリフォニー音楽の素晴しさを多くの人と共有できたらと願っています。

毎月のワークショップの詳細については、カテゴリの「ワークショップ」をクリックするとご覧いただけます。


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ルネサンス・ポリフォニー研究会(代表 天野)
メール:polyphonylabo@p06.itscom.net
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